生成AI
[No.165]Anthropicは大規模言語モデル「Claude 3」を分解し学習した機能を特定、人間を欺くなど危険な特性を内包していることを確認、研究成果を安全なモデルの開発に生かす
Anthropicは大規模言語モデルの思考ロジックを解明する研究を進めており、その最新成果を発表した。言語モデルのアルゴリズムはブラックボックスで、人間がAIの判定理由を理解できず、これが信頼できるAIを開発する妨げになっている。Anthropicは最新モデル「Claude 3」のニューロンを解析し、モデルが持つ機能特性を把握した。
[No.164]カリフォルニア州でAI規制法の導入が目前に迫る、フロンティアモデルの開発と運用に厳しい条件が課される、米国は連邦政府ではなく地方政府がAI規制を実施する流れが鮮明になる
カリフォルニア州政府は次世代AI「フロンティアモデル」の開発と運用に関し、規制法の導入を進めている。この法案は「Safe and Secure Innovation for Frontier Artificial Intelligence Models Act」と呼ばれ、開発企業にAIモデルが安全であることを検証し、これを報告することを義務付ける。
[No.163]Appleは「Apple Intelligence」で生成AI市場に参入、先進機能より安全と個人情報保護を最優先、ChatGPTとの連携は最小限に留め自社技術を前面に押し出す
Appleは6月10日、開発者会議「WWDC 2024」でAI技術「Apple Intelligence」を発表し、生成AI市場に参入した。Apple Intelligenceは独自に開発した生成AIで、基本ソフトやアプリと連携し、テキストやイメージを生成する。二種類の生成AIモデルで構成され、オンデバイス(iPhoneなど)とサーバ(クラウド)で稼働する形態となる。
[No.162]国際連合はAIサミットを開催し地球規模の課題にAIで取り組む姿勢を強調、Sam AltmanはOpenAIの開発戦略を説明、米国企業はAIの安全性より利益を優先している実態が明らかになった
国際連合はスイス・ジュネーブでAIサミット「AI for Good Summit」を開催した。サミットは国際連合が提唱している「持続可能な開発目標」をテーマに、AIで貧困の撲滅や男女間の差別を根絶する手法などが議論された。
[No.161]OpenAIは「GPT-4o」を公開、SF恋愛映画「Her」(世界でひとつの彼女)の時代が到来、人格を持ちAIエージェントとして振る舞う
OpenAIは5月13日、フラッグシップモデル「GPT-4o(Omni)」をリリースした。
GPT-4oはGPT-4 Turboと同等の性能を持つが、処理速度が2倍向上し、人間とリアルタイムで会話できる。また、GPT-4oはビジョンとオーディオ機能が進化し、画像や音声の理解力が深まった。
GPT-4oはAIエージェントとして、人間とAIが自然なインターフェイスで対話できるようになった。
[No.160]Anthropic「Claude 3」は人間を説得する能力が極めて高い!!選挙で有権者を誘導する危険なツールとなる、これからはAIに心を操られる危険性に要注意
Anthropicは生成AI最新モデル「Claude 3」が人間を説得する能力が極めて高いことを公開した。説得能力とは、特定のテーマに関し、AIが意見を示し相手を納得させる機能で、Claude 3は人間レベルに到達した。説得力は日常生活で必須の機能で、医師が患者に健康な生活を送るために、生活習慣を変えることを促すなどの使い方がある。
[No.159]GoogleはGeminiの機能を拡張、検索エンジンに統合しAIが回答を生成、現実社会で活躍するAIアシスタントを初公開、開発者会議「Google I/O」の重要ポイントをレビュー
Googleは5月14日、開発者会議「Google I/O」で生成AI「Gemini」の最新情報を公開した。
基調講演でSundar Pichaiは「Geminiの時代が到来した」と述べ、AIをビジネスの基盤とし、それを検索エンジンなど主要サービスに統合。また、高速モデル「Gemini Flash」がリリースされ、これを基盤とするAIアシスタントの構想が示された。
[No.158]セキュリティ = 人工知能:サイバーセキュリティ国際会議「RSA 2024」はAIが中心テーマ、究極の諸刃の剣をどう安全に活用するか
サイバーセキュリティの国際会議「RSA 2024」がサンフランシスコで開催された(下の写真)。セキュリティ会議であるがその中心テーマはAIで、AIに関連する技術や政策が議論された。また、AIが高度に進化し、そのプラス面とマイナス面が顕著となり、この諸刃の剣をいかに安全に活用するかに話題が集中した。
[No.157]中国は生成AIを使ったサイバー攻撃を開始、Microsoftは東アジアのセキュリティリスクを分析、日本や米国に対する情報操作の脅威が増すと警告
MicrosoftはAIを使ったサイバー攻撃に関する分析レポート「Microsoft Threat Intelligence」を公開した。
これは東アジアにおける脅威を分析したもので、中国は生成AIなど高度な技術を導入し、攻撃手法が進化していると警告。福島原子力発電所の処理水の放出に関し、生成AIで作成した偽画像が使われ、危機感を煽るキャンペーンが展開された。
[No.156]バイデン政権の大統領令の安全基準に準拠した最初の生成AI「Aurora-M」を開発、政府の規定に従い「Red-Teaming」の手法で危険性を除去
バイデン政権は大統領令で開発企業に製品出荷前に生成AIの安全を確認することを求めた。
研究者グループは、この規定に従ってモデルを試験し、危険性を排除した生成AI「Aurora-M」を開発した。大統領令が適用されるのは次世代の生成AIであるが、研究グループはこれに先行し、Red-Teamingの手法で危険性を検知し、極めて安全なモデルを開発した。