[No.126]使ってみると超便利!!Googleは「Bard」をGmailなどと連携、生成AIが秘書となり仕事の効率が大幅にアップ
Googleは生成AIの機能を拡張した「Bard Extensions」を公開した。これは、BardをGmailやDriveなど、他のアプリと連携するもので、生成AIがこれらのデータを元に回答を生成する。
Bardがメールの内容を読み、必要なアクションを表示する。Driveに格納しているドキュメントを分析し、要点を纏める。
また、Bardは回答した内容を検証し、それが事実かどうかを区別する。
Bardは仕事に必須のツールに進化し、生成AIの便利さを実感する。
回答の真偽
Bard Extensionsで多くの機能が追加されたが、最も便利な機能は出力結果を検証する機能である。
Bardは回答を生成するが、これをどこまで信用できるかが課題であった。拡張機能では、出力内容を検証する機能が追加され、真偽が一目でわかるようになった。
Bardが出力した後に、「G」ボタンをクリックすると、事実の部分は緑色で、事実でない部分は肌色で示される(下のグラフィックス)。
これは、Bardが出力内容をGoogle検索で確認したもので、出典「Grounding」が確認された個所と、ハルシネーションの個所を表示する機能となる。
Gmailとの連携
Bardは利用者の許諾の元、Gmailにアクセスし、メールの内容を読み、回答を生成する。
毎日、大量のメールを受信するが、それをBardを使って読むと、処理効率が大幅にアップする。例えば、Metaから製品やイベント情報を頻繁に受信するが、Bardがそれらを纏めて要旨を示す(下のグラフィックス上段)。
また、Bardがアクセスしたメールが表示される(下段)。
この他に、受信したメールを検索し、過去の交信を辿ることもできる。
Google Driveとの連携
Google Driveはクラウド・ストレージで、写真やドキュメントなどを保存するツールとして利用されている。
ここに様々な報告書や記事などを格納しているが、Bardを使うと、これらの内容を短時間で把握できる。例えば、Bardは指示されたファイルを読み、その要約をポイントごとに纏める(下のグラフィックス上段)。
また、参照したファイルと制作者名などをを示す(下段)。
フライトとホテル
Bardは旅行サービス「Google Travel」と連携し、フライトとホテルを対話形式で探すことができる。
Bardがトラベルエージェントとなり、条件(下のグラフィックス上段)を指示すると、それに合った、フライト(中段)とホテル(下段)を表示する。
例えば、サンフランシスコからニューヨークのフライトで最もいい条件を見つけ出す。
Google Mapsとの連携
BardがGoogle Mapsと連携し、最適なルートを表示する。
ドライブで目的地を入力すると、Bardは最適な道順を出力し(下のグラフィックス上段)、その結果をGoogle Mapsに表示する(下段)。
また、旅行計画を立案するよう指示すると、観光スポットを盛り込んだプランを出力。
YouTubeとの連携
Bardに生活や仕事のノウハウを尋ねるとそれをテキストで出力するだけでなく(下のグラフィックス上段)、ビデオで回答する(下段)。
例えば、チャイルドシートの装着方法を尋ねると、それが示されたYouTubeビデオを表示する。
Retrieval Augmented Generation
Bardは質問に対する検索範囲をGmailやDriveなどのアプリに拡大し、利用者の個人情報を取り入れ、最適な回答を生成する。
これは「Retrieval Augmented Generation」と呼ばれ、プレ教育した言語モデル「PaLM 2」に、関連データを付加することで、利用者に特化した回答を生成する。BardはGmailなどにアクセスするため、Googleはプライバシー保護を明確にし、個人情報は人間が閲覧することはなく、また、アルゴリズムの教育でも使わないとしている。
実際に使ってみると、Bardは個人情報を元に回答を生成するため、人間の秘書のように便利な存在と感じる。