NVIDIA最大の開発者向けカンファレンス「NVIDIA GTC 2024」において、NVIDIA 創業者/CEOによる基調講演が行われ新製品の発表がありました。
NVIDIA GTC 2024の現地レポートとあわせて、基調講演で発表された内容についてご紹介します。

また、NVIDIA主催「NVIDIA GTC 2024 フォローアップウェビナー」が4/19(金)に開催されます。
新製品の発表内容について、日本語でわかりやすく解説されるウェビナーです。プログラムの内容・参加登録URLを最後にご案内しています。
ぜひウェビナーもご活用ください。

NVIDIA GTC 2024 は、3 月18日 (月)~ 21日(木)(米国時間)に、現地とオンラインのハイブリッドで開催されました。

NVIDIA発表
・GTC 2024 参加登録数:30万人
・その内、現地参加数:1.8万人

NVIDIA GTC のメイン会場は、米国カリフォルニア州 サンノゼにある「マッケンナリーコンベンションセンター」になります。

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マッケンナリーコンベンションセンター
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NVIDIA GTC 受付

メイン会場では、900以上の講演や、200以上のAI研究者による講演、多数の技術ワークショップが行われ、また、展示会場では多くの企業が出展し、講演会場も展示会場も活気に溢れていました。

NVIDIA GTC 2024 展示会場

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NVIDIA 創業者/CEOのジェンスン ファン氏による基調講演は、1万人以上を収容できるSAPセンターで行われました。
メイン会場からSAPセンターまでシャトルバスが用意されており、バスで10分かからない場所にあります。SAPセンターはアイスホッケーの試合会場としても使われています。

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SAPセンターへのシャトルバス
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SAPセンター 外観
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SAPセンター エントランス

NVIDIA 創業者/CEOのジェンスン ファン氏による基調講演は、現地時間 3/18(月) 13時から15時に行われました。

11時前から会場前に長蛇の列ができ、会場は2階席までほぼ満席です。

創業者/CEOのジェンスン ファン氏が登場し、「Welcome to GTC」と挨拶すると歓声が上がり、基調講演がスタートしました。

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基調講演 会場
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ここからは、NVIDIA発信のニュースレターより、基調講演で発表された内容をご紹介します。

NVIDIA Blackwell プラットフォーム登場

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NVIDIA Blackwell GPUアーキテクチャを発表。
NVIDIA H100 Tensor Core GPUに採用されているHopperアーキテクチャの後継となります。

Blackwell GPUは、AIの学習や推論など、数兆パラメーターのAIモデルに対応するために、2,080億のトランジスタを搭載し、アクセラレーテッドコンピューティングのための第2世代 Transformer Engineや、第5世代のNVLink採用など、6つの革新的なテクノロジーを備えています。

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また、2個のBlackwell GPUとGrace CPU1個をNVLink-C2Cで接続した「NVIDIA GB200 Grace Blackwell Superchip」も発表。
同日発表されたQuantum-X800 InfiniBand および、Spectrum-X800Ethernetプラットフォームに接続でき、最大800Gb/sの高度なネットワーキングを実現します。
そして、36 個の NVIDIA GB200 Grace Blackwell Superchip を搭載したラックスケールのコンピューター「NVIDIA GB200 NVL72」も発表。前世代製品と比較すると、AI学習時の性能が4倍、推論時の性能は30倍になり、電力効率は25倍も改善されます。

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さらにスーパーコンピューティングプラットフォームである「DGX」と、数万のGB200 Superchipまで拡張でき、かつ最大規模の生成AIトレーニングと推論を可能にする「DGX SuperPOD」にもBlackwell GPUを採用した製品を発表。

AWS、Google Cloud、Microsoft Azure、Oracle Cloud Infrastructure等のパートナー各社は、今年後半から新しいBlackwellベースのクラウドサービスとインフラストラクチャが提供される予定です。

https://www.nvidia.com/ja-jp/about-nvidia/press-releases/2024/nvidia-blackwell-platform-arrives-to-power-a-new-era-of-computing/

出典:NVIDIA

生成AI を牽引する、NVIDIA フルスタックソリューションとパートナーエコシステム

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生成AI のための推論マイクロサービス「NIM」

生成AIアプリケーションを展開するためのマイクロサービスである「NIM」を発表。
NIMはあらゆるNVIDIAプラットフォーム上で実行できる最適化されたコンテナーを提供し、生成AIアプリの稼働までの期間を短縮し、展開の柔軟性を向上させます。
NVIDIA NIMは、AI向けソフトウェアプラットフォームであるNVIDIA AI Enterprise 5.0の一部として提供されます。https://www.nvidia.com/ja-jp/ai/

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Omniverse Cloud API により生成AI との接続を推進

産業でのデジタルツインに向けて、生成AIの活用とクラウド環境での構築をOmniverse Cloud APIがサポート。より簡単にNVIDIA Omniverseによる3Dワークフロー導入が可能になります。

新たにApple Vision ProにOmniverseからのXRストリーミングが対応、Car Configuratorとの組み合わせでカスタマー体験も含めた新たな領域が広がります。https://www.nvidia.com/ja-jp/omniverse/cloud/

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ヒューマノイドロボット向け「Project GR00T」

ロボティクスとエンボディドAIに対する取り組みをさらに推進するため、ヒューマノイドロボットの汎用基盤モデルである「Project GR00T」と、ヒューマノイドロボット用の新しいコンピューターJetson Thorやシミュレーションツールを含むNVIDIA Isaac ロボティクスプラットフォームの大幅なアップグレードを発表。https://developer.nvidia.com/project-gr00t

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日本量子研究向けABCI-Q スーパーコンピューターを支援

日本での量子コンピューティングのイニシアティブの推進を目的とした新しいABCI-Qスーパーコンピューターに、アクセラレーテッドコンピューティングおよび量子コンピューティングのためのNVIDIAプラットフォームが採用されると発表されました。https://www.nvidia.com/ja-jp/about-nvidia/press-releases/2024/nvidia-powers-japans-abci-q-supercomputer-for-quantum-research/

出典:NVIDIA


★ NVIDIA GTC 2024 基調講演の動画は下記より視聴できます。

https://www.youtube.com/live/Y2F8yisiS6E?si=Csjq9iably4phRBc&t=20


4/19(金)開催!
NVIDIA GTC 2024 フォローアップウェビナー

NVIDIA GTC 2024 の発表内容について、わかりやすく詳細をご紹介するウェビナーがNVIDIA主催で開催されます。
NVIDIAの最新情報が入手できるウェビナーもご活用ください。

日 時:2024年4月19日(金)13:00 - 15:30
参加費:オンライン / 無料(事前登録制)
主 催:エヌビディア合同会社

プログラム:

13:00 - 14:00AI の最前線: GTC 2024ハイライト 
エヌビディア合同会社 澤井理紀 氏
14:00 - 14:30生成 AI アプリ開発と活用を加速するソリューション
エヌビディア合同会社 藤田充矩 氏
14:30 - 15:00OpenUSD と Omniverse プラットフォームが変革する産業デジタル化 
エヌビディア合同会社 田中秀明 氏
15:00 – 15:10Microsoft と NVIDIA が切り開く生成AIの新たな可能性
日本マイクロソフト株式会社 安冨秀隆氏
15:10 – 15:20AWS が提供する生成 AI 向け GPU ソリューション、フレームワーク、インフラまで
アマゾンウェブサービスジャパン合同会社 井阪大氏
15:20 – 15:30ケーススタディ: 
楽天証券の「NVIDIA ACE」を採用した日本初の「投資相談AIアバター」

デロイトトーマツコンサルティング合同会社 馬渕邦美氏

詳細・事前登録はこちら→ https://info.nvidia.com/jp-GTC24-FollowUpWebinar.html

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