ローカル環境で、精度の高い生成AIを。

生成AIの活用が広がる中、社内データを活かしたLLMやRAGをローカル環境で構築したいという声が増えています。クラウドでは機密データの管理が難しい ケースもあり、ローカル環境での運用 が注目されています。

とはいえ、LLMやRAGの導入には、ハードウェアの準備、生成AIモデルの選定、システム環境の構築、開発ツールのセットアップ など、技術的なハードルや、手間がかかるのも事実です。

そこで「LLM/RAGシリーズ」 は、これらの負担を大幅に削減し、すぐに使える環境と構築スタートを支援するオールインワンソリューション です。

用途に応じた3つの製品をご用意し、初期構築の手間を削減しながら、すぐに開発に着手できる環境をお届けします。

▶ LLM/RAG構築作業の流れ

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「LLM/RAGシリーズ」の特長

「LLM/RAGシリーズ」は、ローカル環境での生成AIの構築をすぐに始められるオールインワンソリューションです。

セキュアなローカル環境

オンプレミスで運用するため、機密情報の流出リスクを最小限に抑え、安全なAI環境を実現します。

GPU搭載で高性能処理

最新のNVIDIA GPUを搭載し、大規模言語モデル(LLM)の推論やRAGのデータ検索・処理をスムーズに実行できます。

LLM/RAGに必要なツールをプレインストール

Llama や Gemma などのLLMモデル、RAG開発ツール「Dify」などをセットアップ済み。
導入後すぐに開発をスタートできる環境を提供します。

「G-RAGon」により初期回答精度80%を実現!※1

独自開発した「G-RAGon」は短期間でRAGの精度を向上させることが可能です。
RAGの調整にかかる手間を削減し、より正確な応答を実現します。※1当社社内チャットボット検証結果

システム構築から初期導入サポートまでワンストップ

システム環境構築からツール設定、初期導入のサポートまで一貫対応。
「使い方マニュアル」と「Q&Aチケット」により、導入後も安心してお使いいただけます。

LLM/RAGシリーズ こんな方におすすめ!

・ クラウドではなく、安全なローカル環境でLLM/RAGを運用したい

・ 社内データでRAGを構築し、業務に役立てたい

・ RAGの精度を向上させたい

・ ツールの選定や構築にかかる手間や時間を削減したい

・ 初期費用を抑えてまずは試してみたい

・ 製造業・金融・医療など、高度なセキュリティが求められる業界の方

・ Ubuntu環境でLLM/RAGを運用・管理できる方

LLM/RAGシリーズ ラインナップ

お客様の導入フェーズや活用レベルに応じて、3つの製品ラインアップをご用意しています。

推論に最適なNVIDIA GPUを搭載したワークステーションに、OS、GPUドライバー、ユーザーインターフェース、AIモデルを含む実行環境をあらかじめセットアップ。ご購入後、すぐにご利用いただける“すぐに使える環境”をお届けします。

対応アプリケーションも今後さらに拡充予定です。インストール内容のカスタマイズにも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。

また、使い方マニュアルやQ&A対応に加え、専門エンジニアによるきめ細かなサポート体制を整えています。導入後の疑問やお困りごとにも、安心してご活用いただけます。

✓ トライアルキット・・・まずはRAG/LLMを試してみたい方向け
✓ スターターセット・・・開発やPoCをスムーズに始めたい方向け
✓ 業務活用セット・・・業務でしっかり使いたい・高精度な応答を求める方向け

トライアルキット

GeForce搭載モデル

・Lepton Novos(5070Ti) 詳細はこちら
・Lepton Novos Pro(5090) 詳細はこちら

スターターセット

スタンダードモデル

スターターセット 詳細はこちら

業務活用セット

「G-RAGon」搭載モデル

業務活用セット 詳細はこちら

トライアルキットスターターセット業務活用セット
Lepton NovosLepton Novos Proエントリーミッドレンジエントリーミッドレンジ
GPUGeForce RTX
5070Ti
GeForce RTX
5090
RTX 4500 AdaRTX 6000 AdaRTX 4500 AdaRTX 6000 Ada
GPUメモリ16GB32GB24GB48GB24GB48GB
Ubuntu ver24.04
プレインストール AIアプリケーション フレームワーク
UI/AIアプリ開発ツールDify / OpenWebUI
AIモデル実行ツールOllama / Xinference
Embeddingモデルnomic-embed-text
Rerankingモデルbge-reranker-v2-m3
RAG検索精度改善支援ツールG-RAGon
パートナーアプリblueqatRAGblueqatRAG
生成AIモデル
Meta Llama 38Bモデル8Bモデル8B / 70Bモデル
Google Gemma 29Bモデル9Bモデル9B / 27Bモデル9Bモデル9B / 27Bモデル
Microsoft Phi-414Bモデル14Bモデル14Bモデル
Qwen2.514Bモデル 14Bモデル 14B / 32Bモデル14Bモデル 14B / 32Bモデル
QwQ32Bモデル32Bモデル
見積シミュレーション
*トライアルキットはサイコム社のサイトへジャンプします。
トライアルキットスターターセット業務活用セット
Leptop NovosLepton Novos Proエントリーミッドレンジエントリーミッドレンジ

業務活用セットには、RAGの初期回答精度80%を達成※1した自社開発の「G-RAGon(ジー・ラグ・オン)」を搭載。

「G-RAGon」は、Chunking(文書分割)とプロンプトの自動最適化 により、RAGの初期回答精度を向上させ、手作業での調整を大幅に削減 します。また、ナレッジデータのバックアップ機能を搭載し、RAG運用の負担を軽減することができます。

当社のGPUハードウェア専門家とAIエンジニアが連携し、ワンストップでLLM/RAG構築の立ち上げをサポート。
すべて一貫して当社で対応するため、スムーズかつ安心して導入いただけます。
これひとつで、ローカルLLM/RAGの構築をスピーディーに開始できます。※1当社社内チャットボット検証結果

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・Dify:RAG型のAIアプリケーションの開発に適したユーザ向けツール
・Open WebUI:ChatGPTライクなOllama用のユーザ向けツール
・Ollama, Xinference:ローカル環境で様々なAIモデルを動かすことができるツール
・生成AIモデル:テキストなどの新しいコンテンツを生成することを目的としたAIモデル
・Embeddingモデル:RAGを利用する際に文や単語を数値ベクトル(埋め込みベクトル)に変換するモデル。これにより、類似度計算を効率的に行えるようにします。
・Rerankingモデル:検索結果を再評価・再ランキングするために使用されます。検索結果を、よりユーザーの意図に合った形で並び替える役割を持ち、精度向上を目的とします。

【メディア掲載】『ASCII×AI』LLM/RAGシリーズ インタビュー記事

IT・テクノロジー系メディア『ASCII×AI』にて、弊社の「LLM/RAGシリーズ」および開発ツール「G-RAGon」について、インタビュー記事が掲載されました。本記事では、生成AI導入における現場の課題や、それを解決するための弊社のアプローチ、G-RAGonの特長、GPUワークステーションとの組み合わせによる運用のポイントなどをご紹介しています。
ぜひ以下より記事をご覧ください。

ASCII.jp:「買ってすぐ業務に使える」ローカル完結型のRAGが生まれた背景 (1/3)

「ビジネスで本格的に生成AIを使うには、やはり社内にある自社固有の情報が必要になります。ただ、そういった情報は、守秘義務があったり、そもそもクラウドに出せないも…

よくある質問(FAQ)

Q1. LLMとRAGの違いは何ですか?

LLM

LLM(大規模言語モデル:Large Language Model)は、膨大なテキストデータを学習し、文章の生成・要約・翻訳・コード補完などを行うAI技術です。
代表的なものとして「Llama」「Gemma」などのオープンソースモデルがあり、企業の業務効率化に活用されています。
一般的な知識に関する質問には対応できますが、社内文書や企業独自のデータに基づいた回答を生成するにはRAGを構築する必要があります。

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RAG

RAG(検索拡張生成:Retrieval-Augmented Generation)は、LLMに社内等のデータを参照させ、より正確な回答を生成する技術です。
LLM単体では学習データに基づいた一般的な回答しかできませんが、RAGを活用することで、企業の独自データを組み合わせ、業務に特化した精度の高い応答を可能にします。

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Q2. クラウドとローカル環境(オンプレミス)の違いはなんですか?

A. クラウド環境とローカル環境(オンプレミス)の大きな違いは、データの管理方法、運用の自由度、コストのかかり方 にあります。

クラウド環境 は、クラウドサービスプロバイダーが提供するインフラを利用するため、初期導入が容易で、サーバー管理の手間が少なく、必要に応じてリソースを柔軟に拡張できる というメリットがあります。
しかし、データが外部に保存されるため、機密情報の管理が難しい ことに加え、長期的にはクラウド利用料やデータ転送コストが積み重なり、運用コストが増大するという課題があります。また、ネットワーク環境によっては通信遅延が発生する可能性 もあります。

ローカル環境(オンプレミス) は、機密情報を外部に送信することなく、社内のシステム環境で安全に運用できるため、医療・金融・製造業など、セキュリティ要件が厳しい業界で広く採用 されています。
また、ネットワークに依存しないため、低遅延で高速な処理 が可能であり、長期的にみるとコストを抑えられる というメリットもあります。初期導入にハードウェアの準備が必要ですが、一度環境を構築すればランニングコストを削減し、安定した運用 が可能になります。

Q3. ローカルLLM/RAGの導入でどのようなメリットがありますか?

A. ローカル環境でLLMやRAGを運用することで、企業独自のナレッジを活かしながら、高度なAIソリューションを安全かつ効率的に実現 できます。
特に、セキュリティ・パフォーマンス・コストの観点から、ローカルLLM/RAGの活用は今後ますます重要 になっていくと考えられます。

データセキュリティの向上

クラウドサービスとは異なり、オンプレミス環境(企業内部のワークステーションやサーバー)で運用するため、データが外部に漏れるリスクを大幅に低減 できます。
特に 機密情報や顧客データを扱う企業にとって、データセキュリティは最優先事項 です。

低遅延と高パフォーマンス

ローカル環境では、インターネット接続に依存せず、ネットワーク遅延を抑えながら高速処理が可能 です。
そのため、リアルタイムでのデータ処理や迅速な応答が求められる業務に最適 です。

長期的なコスト削減

クラウドサービスは、利用するほどランニングコストが増加 しますが、ローカル環境での運用なら、継続的なクラウド利用料金を削減し、より高いコスト効率を実現 できます。
初期投資は必要ですが、長期的にはコストを抑えながら、高性能なAIを活用し続けることが可能 です。

Q4. RAGの検索精度を向上させる方法はありますか?

A. はい、以下の方法でRAGの検索精度を向上させることができます。

  • データの整理:検索対象となる社内文書やFAQを適切に整理し、情報をわかりやすく構成することで精度が向上します。
  • ベクトル検索の最適化:RAGは文書を小さな単位(チャンク)に分割して検索します。適切なサイズで分割し、検索しやすい形に整えることが重要です。
  • プロンプトエンジニアリング:質問の仕方を工夫し、LLMが適切な回答を出せるように調整することで精度を改善できます。

「LLM/RAG業務活用セット」には、RAG回答精度改善・運用支援ツール 「G-RAGon(ジー・ラグ・オン)」 が標準搭載されています。
G-RAGonは、RAGの検索精度向上をサポートする独自の機能を備えており、手作業でのチューニングにかかる時間と労力を削減し、より正確な回答が得られる環境を構築できます。

Q5. LLM/RAGスターターセットと業務活用セットの違いは?

A. 違いは、「G-RAGon」が搭載されているかどうか です。

  • LLM/RAGスターターセット
    → LLMやRAGの試験導入や、基本的なRAG構築・運用を行いたい方向け
    Difyなどの一般的なRAGツールをそのまま活用し、自社で調整できる方に最適
  • LLM/RAG業務活用セット
    → RAG検索精度を向上させる「G-RAGon」を標準搭載!
    RAGの精度向上に時間をかけたくない、すぐに業務適用したい方におすすめ

RAGの検索精度向上のノウハウがあり、手動で最適化できる方はスターターセットで十分!
効率よくRAGを調整し、高精度な検索システムを早期に構築したい方は業務活用セットがおすすめ!
どちらが最適か迷われる場合は、お気軽にご相談ください。

Q6. LLM/RAG構築の手順について教えてください。

LLMやRAGの導入にはいくつかの重要なステップがあり、それぞれの工程を適切に進めることで、より精度の高いAIシステムを構築できます。以下に、基本的な手順をご紹介します。

目的と要件の明確化

LLMまたはRAGを導入する目的と、システムに求める要件を明確にします。
LLM単体の活用例(文書の自動生成、要約、翻訳、コード補完 etc)、RAGの活用例(社内FAQシステムの自動化、製品サポートの応答精度向上 etc)目的に応じて、必要なデータや適切なモデルを選定することが重要です。

STEP
1

データセットの準備(※RAGの場合のみ)

RAGでは、生成AIが外部データを活用するため、適切なデータセットを準備します。
準備するデータの例(社内ドキュメント、FAQデータ、製品マニュアル、カスタマーサポートのログ、規約データ etc)
※ LLM単体の場合はこのステップは不要です。

STEP
2

LLMの選定・導入 → LLM/RAGシリーズ

LLMまたはRAGで使用する大規模言語モデル(LLM)を選定します。
業界や用途に適したモデルを選ぶことで、より正確でカスタマイズされた応答を実現できます。代表的なモデルには、LlamaやGemmaなどがあります。
LLM/RAGシリーズには、これらのモデルが導入済みで、すぐに利用できます。

STEP
3

システム環境の構築 → LLM/RAGシリーズ

LLMやRAGをスムーズに動作させるために、適切なハードウェア環境を構築します。
GPUを搭載したワークステーションやサーバーなどの高性能なインフラを準備し、モデルの実行やデータ処理に対応できる環境を整えます。
LLM/RAGシリーズでは、NVIDIA GPU 搭載ワークステーションをご用意しています。

STEP
4

開発プラットフォームの導入(※RAGの場合のみ) → LLM/RAGシリーズ

RAGを構築するためには、DifyやLangChainなどのRAG開発ツールを活用します。これらのツールを導入し、選定したLLMと連携させるための設定を行います。これにより、外部データをリアルタイムで参照する仕組みを構築します。
LLM/RAGシリーズには、これらのツールもプレインストール・セットアップ済み。

STEP
5

テストとチューニング

初期設定が完了したら、テストを行い、実際の応答精度やシステムのパフォーマンスを確認します。初めにテストケース用のデータセットを読み込ませて、想定した応答精度が得られるかを確認し、必要に応じてデータセットの修正やハイパーパラメータのチューニングを行います。十分な結果が得られたらデータセットを順次読み込ませていきますが、各データセット毎に、応答精度を検証していきます。
※RAGの応答精度が上がらない原因のほとんどがデータセットにあります。

STEP
6

運用開始とモニタリング

十分な応答精度が得られることを確認したら、運用を開始します。運用中も、定期的にモニタリングを行い、必要に応じてモデルの更新やデータセットの拡充を行っていきます。運用後のメンテナンスもスムーズに行える体制を整えることが重要です。

STEP
7